高等学校「理科1」のてびき-090/133page

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(指導資料) 19 地震波と地球内部構造

1 ねらい

地球の内部は、どのような物質や構造からできているかについては、地球の内部を旅してきた地震波が唯一の証人で、この地震波の伝わりかたから推論できる。地震波の伝わりかたに似ている光の伝わりかたを調べ、地震波が到達しないシャドーゾーンの存在から地球内部の層状構造を推定する。

2 準備

半径3.5cmのペトリ皿(または半径3.5cm、厚さ約1cmの透明アクリル樹脂円板)、半径6.4cmで高さ2cm蛍光アクリル樹脂の円筒、強力懐中電灯、スリット板、コンパス、分度器、ものさし、グラフ用紙、赤インク

3 方法

光の通り道を観察

(1) グラフ用紙の端から、およそ7cmはなれた点を中心に半径3.5cm、6.4cmの同心円をかく。

(2) グラフ用紙の一端が机の端に一致するようにしておき、地球の核としてペトリ皿を、地球の表面として、蛍光アクリル樹脂の円筒を、それぞれの円にかきねておく。

(3) ペトリ皿に、静かに水を注ぐ。水はペトリ皿の高さの70〜80%をみたす程度入れ、赤インクを3〜4滴入れて水にうすく色をつける。

(4) 強力懐中電燈のレンズをおおうようにスリットをはりつける。

(5) 強力懐中電燈を蛍光アクリル円筒(半径6.4cmの円)に近づけ、スリットを通った光の投光方向を図のように変えて、光の道すじを調べる。

1) ペトリ皿に接するように投光する。

2) ペトリ皿の中心を通るように投光する。

3) 1)の反対側に接するように投光する。1)〜3)の光の通り道を観察し、グラフ用紙上に記録する。また1)、3)の場合、一部の光はペトリ皿に接しながら直進し、一部の光はペトリ皿中に屈折して入り、光が到達しない暗部ができることも記録する。


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