高等学校「理科1」のてびき-100/133page
(指導資料) 21 フーコーのふりこ
1 ねらい
地球の自転の証拠として、中学校までに恒星の日周運動が取り扱かわれてきたが、これは地球の自転を証明する十分な事実ではない。
ここでは、地球が自転していると考えなければ起り得ない現象のひとつとして、フーコーのふりこをとりあげ、これのモデル実験を通して、次のことがらができるようにする。
(1) フーコー(フランス1819〜1868)がパンテオン寺院で実験したところ、ふりこの振動角が右まわりに自転した事実を知る。
(2) 振動しているふりこに外力が加わらないのに振動面が回転するためには、どのような条件が満たされればよいかについて予想をたてることができる。
(3) モデル実験器を用いて、予想が正しいかどうかを検証することができる。
(4) ふりこの振動面が経線に対して変化するのは、地球が自転するためであることを理解する。
(5) 〔発展〕 北極天、中皮、赤道上でのふりこの振動面の方向の回転量の違いからω=Ωsinφを導かせる。
2 準備
長周期ふりこ、フーコーのふりこモデル実験器、回転台(回転いすなどにより代用)
〔フーコーのふりこモデル実験器の作製法〕
・ 材料 : 合板(300×300×9〜12mm)、アルミコ字材(巾10mm程度、1,500mm)、テグス(600mm)、
、ネジクギ(6本)、塩化ビニールまたはアクリル管(φ30mm、400mm) おもり(鉛製)
・組みたてかた