高等学校「理科1」のてびき-108/133page

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(指導資料) 23 気象衛星"ひまわり"の雲写真と大気の大循環

1 ねらい

気象衛星"ひまわり"の撮影した雲写真を用いて、雲の分布や形から、大気の上昇運動や下降運動を推定し、また、数日間の雲の動きから大気の大きな流れをとらえ、大気の大循環を理解させる。

(1) 雲の分布には、ある規則性がある。(大気の大循環にともなう雲)

(2) 数日間の雲の動きから、赤道付近の雲と、日本列島付近の雲の進む方向は逆向きである。

(3) 北半球と南半球で、低気圧の中心部にふきこむ空気の渦は、北半球では反時計回りにふきこむが、南半球ではその逆である。

(4) 温暖前線や寒冷前線にともなう雲の形を理解する。

2 準備

半球規模の"ひまわり"の雲写真、雲写真撮影日とその前日・翌日の日本付近の新聞天気図、半球白地図、色鉛筆

3 方法

半球規模の"ひまわり"の雲写真

(1) 東経140°から160°の範囲の雲のおおよその分布状態を半球白地図に書き入れる。

(2) 日本のはるか東海上の北緯40°東経150°に中心をもつ発達した温帯性低気圧にともなう、うず巻が観察される。

低気圧の中心から伸びる寒冷前線(青色)、温暖前線(赤色)、閉そく前線(紫色)を雲から判断してそれぞれ白地図に書き入れよ。

また、オーストラリアの南東、南緯40°、東経155°には、発達した温帯低気圧の中心のうず巻雲が観察される。これよりのびる寒冷前線(青色)を白地図に書き入れよ。

中緯度付近で緯度1°に対する距離を約100kmとしたとき、寒冷前線の規模はおよそ何千kmになるか。

(3) 北半球と南半球とで、低気圧の中心付近のうず巻状の雲のまき方はどうか。また、うず巻の方向が逆になる原因を考える。

低気圧の中心に向かってふき込む空気は、転向力(コリオリの力)を受けて北半球では、その進行


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