高等学校「理科1」のてびき-121/133page
(演示実験) 6 炎色反応
1 ねらい
いろいろな物質の炎の色を観察し、それぞれに特有の炎色があることを知らせる。
2 準備
LiCl、NaCl、KC1、CaC12、Sr(NO3)2、Cu(NO3)2、銅線、金属単体(Na、Kなど)、濃塩酸、希塩酸、ニクロム線(または、白金線)、時計ザラ、ピンセット、カミソリ、サンドペーパー、水そう、カラー広告紙、ビーカー(300ml)、ろ紙、ガラス板、ガラス管(棒)
3 方法
(1) いろいろな広告紙を燃やして、表面にあらわれる炎の色を注意深く観察させる。
※ 水を入れた水そうを用意し、燃さしをまわりに落さないようにする。
(2) ガラス管の先端をバーナーで熱し、炎の色を観察させる。
(3) サンドペーパーでみがいた銅線の先端を希塩酸につけ、バーナーで加熱し炎の色を観察させる。
(4) LiCl、NaClなど用意した塩類を時計ザラにとり、少量の水を加えて溶かし、ニクロム線につけバーナーで加熱し炎の色を観察させる。
※ ニクロム線は、溶液ごとに専用のものを用意しておく。
(5) ビーカーの底に水でぬらしたろ紙を敷き、この上に、ガラス板上で米粒大に切った金属単体(NaやK)を、ピンセットでつまんで入れる。入れたらすぐにガラス板でふたをして横から反応の様子や、激しく反応してして燃えるときの炎の色を観察させる。
(6) 反応が終ったら、水を少量加えて生成物質を溶解した後その溶液をニクロム線につけ、炎色反応による炎の色を観察させる。
※ この反応は激しいので特に留意し、このとき発生する白煙(K2O2等)を吸いこまないように気を付けさせる。
4 考察
(1) 観察したいろいろな物質の炎の色を整理させる。
(2) NaやKと水との反応を、反応式で書かせる。2Na+2H2O→2NaOH+H2
(3) NaやKが、石油の中に貯えられている理由を考えさせる。
5 留意点
(1) ニクロム線は、濃塩酸をつけて熱し、炎に色がないことを確認してから使用する。
(2) 使用するカラー広告紙は、あらかじめ炎の色がよく観察できるものを、数種類選んでおく。
(3) 加熱するときに、試料をバーナーの口に落さぬよう注意する。