研究資料分類基準G2-04高等学校社会科「現代社会」の研究-162/170page
12 (6) 消費者物価指数とは,なんですか。 13 (7) 卸売物価指数とは,なんですか。 14 (8) 図1をみて,消費者物価指数が昭和50年に,昭和40年の2倍をこえた国名を書きなさい。また,消費者物価の上昇が最もにぶい国はどこですか。
基本事項 15 東京の地価が熊本の8倍もするわけは… 昭和52年1月頃の東京の世田谷,渋谷,中野あたりの住宅地の価柊は,平均3.3平方メートル当り50万円くらいしています。これに対して九州の熊本県では,高いところでも25万円くらいです。熊本県の平均をとると6万4千円と東京の8分の1に過ぎません。東京と地方とではなぜこうも土地の値段が違うのでしょう。それは,土地の価格が,買いたいと思う人(これを需要といいます)の数と売りたいと思う人(これを供給といいます)の数の違いによって決まるからです。つまり,東京では土地を買って家を建てたいという需要が多い反面,空地が少ないため供給はわずかしかありません。これに対して熊本の場合には需要の方は少ないのに,希望があればいつでも売りたいという供給がたくさんあります。この差が8倍もの土地の価格の差をもたらしている基本的な理由です。
16 価格変動の原因・需要と供給 土地に限らずあらゆる価格は原則として需要と供給の関係によって決まっています。しかも,「東京と熊本の土地の価格」といったある一時点での複数の物の価格が需要と供給の力関係によって決まると同様に,一つの物の価格の時間的変化も,需要と供給の変化によって決まるのです。
野菜の値段はたえず上がったり下がったりして変動しています。あるとき大根が1本50円であったものが,1ヵ月後には2倍にもはね上がることがよくあります。野菜の値段は出始めの頃には供給が少ないため高く,盛りには安くなるという季節的な変化がみられるほか,天候によっても大きく影響されます。つまり,野菜の値段は供給量の変化と密接な関係があります。
また,鋼材のような商品の値段は供給の変化もさることながら,需要の変化によって動きます。鋼材は鉄鋼会社によって生産されるため,短期的には供給は大きく変化しません。