-野外観察の手びき-中通り・会津の地層と川原-015/231page
1)目の前の露頭は,ほんとに地山のものか,地すべりやがけくずれで,二次的にたい積したものでないかどうか見分けることが大切です。とくに地すべり地帯やがけくずれを生じやすい地帯の学校は注意しましょう。
2)露頭が地山のものであることを確かめたら,露頭全体が見通せる所に立って,露頭の全景をスケッチします。その際,地層の重なり方(整合・不整合関係),地層の色,葉理や層理,断層,水分を含んでいる,化石の有無など気付いたことを書き入れます。
3)また,がけに見られる露頭の大きさや,地層の見かけ上の厚さなど,およその数値を書き入れます。
4)この露頭のある高台やがけは,ききに観察したそれらの地層がつみ重なってできていることを理解させます。
5)道路ぞいに露頭が続いている場所や,地層の対比ができる場所では,地層は水平方向に広がりを持って積もっていることを理解させます。
3)地層に近づいて,そのつくりや特徴を調べる
1)露頭の全景をスケッチしたとき,区分したそれぞれの地層(単層)について,岩質を調べ,粒の特徴から粘土層,シルト層,砂層,レキ層,凝灰岩層等に分けます。また,できれば,レキ岩は火成岩レキ,変成石レキ,たい積岩レキに分けるとよいでしょう。
2)レキ層については,含まれているレキの大きさや,形(まるい,ややまるい,