-野外観察の手びき-中通り・会津の地層と川原-016/231page

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角ばっている),配列に特徴があるかどうかも注意して観察します。

 3)砂層については,その粒の大きさで粗い砂,細かい砂に分け,更に粒がそろっているか(分級がよい),また,砂層の中で粒の大きさが変化しているかどうかよく観察すると,粒のようすは下ほど粗く,上ほど細かい級化構造がみられる場合があります。

 4)化石の有無を調べ,標本を採集する。化石の入りぐあいや配列状態なども注意して観察します。

 5)地層が互いに斜めに交わるように重なっていたり,地層と地層の境がデコボコした面(不整合面)で接しているようであれば,その面の上位,下位のそれぞれの地層の違いを注意して調べます。

4)地層の新旧(または上下)の比較中学校では,小学校で学習した“地層の重なりや広がり”の概念を基にして,更に空間を広げ,離れている地層を対比し,地層の新旧を調べ,地域の自然のおいたちの歴史を組み立てる学習へと発展していきます。

 地層の対比の野外学習にあたり

 1)各露頭の位置を地形図上に記入します。

 2)各露頭ごとに,地層の重なり関係のスケッチ(柱状図)と,それぞれの地層の特徴を調べ書き入れます。

 地層はたい積後の地かく変動で,しゅう曲したり,断層で切られたり,浸食を受け地層の一部は欠けていたりし,また,地層のたい積環境で,ある場所では厚く発達しているが,他の場所では薄くなっていたり,全く無くなったりするので注意します。

 3)かぎ層(キー・ベッド)を決める。

 一般に地層の厚さは場所によって変化するが,特殊な環境でたい積した目印になる目立った地層や,ある特別な化石を含む地層は,他の地層と区別することができます。このような手がかりになる地層をかぎ層と呼んでおり,かぎ層としてよく用いられるのは,特徴ある凝灰岩層や化石をふくむ地層等であります。

 4)地層を対比し,地域の自然のおいたちの歴史を組み立てる。

 各露頭の地層の重なり方や厚さ,地層の特徴を示めす柱状図を並べ,最初に


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