-野外観察の手びき-中通り・会津の地層と川原-027/231page
して速度を求める。
2)(ア)付近で,川原から対岸に進むにつれて,川の深さがどのようになっているか,また,川底の様子の違いなどについて,水中のぞき箱などを利用し調べてみよう。
3)(イ)付近の川原と対岸の川岸の違いを観察しよう。流水のどのようなはたらきによって,このような違いがおこるのだろうか。
4)川原でも,高い場所と低い場所がみられるが,それぞれの場所のレキの大きさの違いを観察してみよう。低い場所では砂や小さなレキが多く,高い場所では,大きなレキが目立つが,どうしてこのような違いがあるのだろうか。
5)流水のはたらきと川原や中州のでき方,川岸のけずられ方や川の蛇行についてまとめよう。
(4)川原のレキを調べる。
(イ)付近で,レキのつもり方が平均している所を選び,1m四方の方形枠を置く。
方形枠内の表面にみられる長径5cm以上のレキをビニルシート上にとり出す。
1)大きさで分ける。
レキの大きさによって,5〜10cm,10〜15cm,15cm以上に分け,その数を調べる。
2)レキの形で分ける。
レキの形で,まるい石,ややまるい石,角ばった石に分け,その数を調べる。
3)レキの多くは,安山岩,花嵐岩で,このことから,上流の吾妻火山をつくっている岩石を推定することができる。
4)調べた結果を表にまとめる。
大きさ(cm) レキの形 種類 5〜10 10〜15 15以上 円 亜円 角 安山岩 花こう岩 凝灰岩 硅岩 53 12 0 16 41 8 48 5 8 4 82% 19% 0% 25% 63% 12%