-野外観察の手びき-中通り・会津の地層と川原-031/231page
いる所です。
(C)層は茶かっ色の地層で,雨でぬれるとベトベトする性質をもったもので,ちょうど,雪が降りつもったように,吾妻山の火山活動で噴出した火山灰が風で運ばれてつもってできたローム層です。伏拝一帯の地層の最上部には,このローム層が観察されます。
このがけで観察される(A)層・(B)層はそれぞれ鮮新世のたい積層です。中新世の末から始まった隆起運動で海底時代に別れをつげ,福島県土も陸化し始めましたが,福島周辺ではこの伏拝一帯や,飯坂町の西部一帯が低地となって残り,そこに土砂が運びこまれ数100mを越える地層ができました。この頃できた地層の一部が(A)層であり(B)層です。
また,(C)層は第四紀に入って活動し始めた東吾妻火山の火山灰が西風で運ばれてつもってできたローム層です。
蓬莱小学校
1、地層の観察
(1)観察する場所
旧4号国道より田沢に通ずる道路沿いで,給水塔が南西方向に望める地点(蓬莱第2団地入口)
(2)がけから離れて地層全体を観察する。
1)自動車に注意し,地層全体が見通せる所に立って,がけの全景をスケッチする。
2)地層の重なり方,地層に含まれているレキの特徴,地層の色や厚さ,露頭の大きさなど気付いたことを書き入れる。
3)この小高い山は,淡黄色の(A)層の上に白っぽい軽石をふくむ(B)層がつもり,