-野外観察の手びき-中通り・会津の地層と川原-041/231page

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 3)このがけの見られる小高い山は,粒の粗い(B),(D)層のような砂層や,粒の細かい(A),(C),(E)層が一定の方向に傾いてつもってできていることを理解する。

 4)道路に沿って地層を追ってみると,地層は水平方向に広がりをもってつもっていることを理解する。
中野不動尊近くの堰場消防団ポンプ置場の道路わきのがけ

(3)地層に近づいて,その特徴を観察させる。

 (A),(C),(E)層は砂と粘土の中間ほどの大きさの粒からできています。色は淡黄色で,葉理も発達しているシルト層です。

 (B)層は砂がつもってできた地層で,砂層で固く固結しています。

 (D)層は触ってみると,粗いクレンザーのような手ざわりを受けます。この地層は砂の他に火山灰が混じって海底につもってできた砂質凝灰岩層です。

 これらの地層は穴原温泉の摺上川沿いのがけに見られる地層と同じ一連の地層で,中新世の終わり頃,まだ,中通り地域や会津地域が海底であったり,時には外洋としゃ断され大きな湖となったりしていた当時,水面下につもってできた地層です。また,地層は一定の方向に傾斜して重なっています。この関係を単斜構造とよんでいます。

 また,近くではクレンザーの工場があり,原料として,近くの山につもっている新第三紀末の鮮新世の頃,水中につもった白っぽい火山灰からなる,まだ固結していない凝灰岩を露天掘りで掘り出して用いています。

2、川原のようすと流水のはたらき

(1)調べる場所

 学校前の農道を通って,小川に出たところ。
学校前の農道を通って,小川に出たところ。

(2)土手の上から川原や水の流れの様


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