-野外観察の手びき-中通り・会津の地層と川原-060/231page

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やがけの高さ,層理があるかないかなど気付いたことを書き入れる。

 3)学校の裏の小高い山は,このがけに見られる白っぽいつぶつぶを含む層理のない,塊状の淡黄色の地層がつもってできていることを理解する。

 4)がけには垂直方向に大きな割れ目と,斜めに小さな2本の割れ目が観察されます。大きな割れ目にそって30cm幅で風化されているようすが観察されます。これらの割れ目は断層と呼ばれ,地層のずれ方からどのような力がはたらいていたか推測できます。
幼稚園への登り口のがけ

(3)地層に近づいて,その特徴を観察させる。

 地層には白っぽいやわらかな粒が多く見られます。この白っぽい粒は火山砕せつ物で軽石と呼ばれています。地層は塊状で層理や葉理は見あたりません。

 この地層は新第三紀の始め,日本列島は沈降し海底時代に入った頃,海底につもった地層で,軽石凝灰岩と呼ばれる中新世の最下部の地層です。丁度,霊山では火山活動がさかんで多量の溶岩や火山砕せつ物を噴出しており,それらの噴出物は海底にはこばれ同時につもりました。


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