-野外観察の手びき-中通り・会津の地層と川原-078/231page

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行徳小学校

1、地層の観察

(1)観察する場所

 学校より北東に200mの送電鉄塔のわきのがけ
学校より北東に200mの送電鉄塔のわきのがけ

(2)がけから離れて地層全体を観察する。

 1)地層が見通せる所に立って,がけの全景をスケッチする。

 2)地層の重なり方,地層の色など気付いたことを書き入れる。

 3)この高台は,これらの砂レキ層や泥層がおおよそ水平に重なってできていることを理解する。
学校より北東に200mの送電鉄塔のわきのがけ

(3)地層に近づいてその特徴を観察させる。

 (A)層は細粒質の砂屑で淡褐色をしています。

 (B)層は淡黄色をした粘土層です。

 (C)層は茶褐色をした中粒の砂層です。

 (D)層は最上部の地層で,1〜2cmの円レキを含む砂レキ層です。

 これらの地層は,郡山盆地内に広く分布している洪積世の始めにたい積した郡山層の上部の地層で,鮮新世の末から始まった盆地構造運動で地盤が沈降し,湖が出来あがり,西側の背梁山脈から流出した砂レキや粘土がたい積してでき上りました。洪積世後期の約24万〜25万年前頃に,大槻扇状地ができ,その後,阿武隈川流路の断続的低下で数段の段丘面が作られました。いま立っているこの土地は段丘面でも最上段の段丘面です。


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