-野外観察の手びき-中通り・会津の地層と川原-085/231page
川原でレキや砂の積もり方が平均的である所を選んで,1m四方の方形枠を置く。
この方形枠の中に入っている,長径5cm以上のレキをすべてビニルシートの上に取り出す。(表面に見えているレキのみ)
1)大きさで分ける。
レキの大きさによって,5〜10cm,10〜15cm,15〜20cmに分け,その数を調べる。
2)レキの形で分ける。レキの形をまるい石,ややまるい石,角ばっている石の3つに分け,その数を調べる。
3)川原のレキのほとんどは安山岩でたい積岩類は見られない。この事から笹原川の上流の山地は安山岩からできていると考えられ,また,たい積着類があっても第三紀の末か第四紀の洪積世の地層で,未固結物であるため,流水で運ばれる途中で,レキは細かくくだかれてしまったとも考えられる。
4)調べた結果を表にまとめる。
大きさ(cm) 形 種類 5〜10 10〜15 15〜20 円 亜円 角 安山岩 26 7 2 12 17 6 35 74% 20% 6% 34% 49% 17% 三和小から約2km下流の穂積小学校のレキの整理表をくらべて,レキの大きさ,形のそれぞれのパーセントの違いから流水のはたらきを,いっそうよく理解することができる。