-野外観察の手びき-中通り・会津の地層と川原-095/231page

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熱海小学校

1、地層の観察

(1)観察する場所

 給食室の裏のがけ
給食室の裏のがけ

(2)がけから離れて地層全体を観察する。

 1)がけの地層が見通せる所からがけの全体をスケッチする。給食室もスケッチの右端に書き入れる。

 2)地層はどちらに傾斜しているか。

 がけに見られる地層は,すべて同じ方向に傾いている。

 地層の境の面や,厚さ,地層の表面の色など気付いたことを書き入れる。

 3)木の太い根が地層の割れ目に入りこんでいる。根が成長するにつれ,地層はどうなるか。みんなで話しあう。

 4)この学校の裏山は,がけで見られる淡黄色の岩石からできている地層が重なってできていることを理解する。
給食室の裏のがけ

(3)地層に近づいてその特徴を観察させる。

 近づいて手で触って見ると,砂より粒は小さいです。また,粘土細工につかう粘土とも手触りは違い,ふんわりとした感じがします。それは細粒質の砂が積もる頃,近くの海底火山の活動で噴き出した火山灰が混じって積もったからで,正しくは凝灰岩質細粒砂岩と呼ばれる岩石からできている地層です。

 地層と地層の境には茶褐色のすじが見られるので,地層の重なりを調べる手がかりとなります。

 この地層は浄土松公園に見られる白っぽい凝灰岩層が積もる前の,中新世後期の堆積層です。


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