-野外観察の手びき-中通り・会津の地層と川原-097/231page

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 また,(ア)と(イ)附近でそれぞれ10mの長さをとり,流れの速さを測って比べる。

 4)1)〜3)の観察と調査結果から,流速の大小と川底の深さ,川底のレキの大きさ,川岸のけずられ方,川原の位置の相互の関係をまとめる。

(4)川原のレキを調べる。

 川原でレキや砂の積もり方が平均的である所を選んで1m四方の方形枠を置く。

 1)この方形枠の中に入っている,長径10cm以上のレキをすべてビニルシート上に取り出す(表面に見えているレキのみ)。

 磐梯熱海は五百川の上流にかかる位置であるので,レキは10cm大から調べる。

 2)大きさで分ける。

 大きさによって,10〜20cm,20〜30cm,30cm以上の3グループに分けその数を調べる。

 3)レキの形で分ける。

 レキの形をまるい石,ややまるい石,角ばっている石の3グループに分け,その数を調べる。

 4)レキの大部分は安山岩で他に花崗岩も見られ,緑色凝灰岩は前者に比べてやわらかいので小さくくだけ,小さなレキとなっている。

 これらのレキから上流の山々は,花崗岩や安山岩・緑色凝灰岩等からできていることが推定される。

 5)調べた結果を表にまとめる。
大きさ(cm) 種類
10〜20 20〜30 30以上 亜円 安山岩 花崗岩 その他
9 4 2 0 13 2 9 3 3
60% 27% 13% 0% 87% 13% 60% 20% 20%

 この川原は五百川の上流にかかる付近で急な流れの所もあり,水量も多い。流水のはたらきとして,下流の喜久田小や高倉小のレキをまとめた資料と比較させることによって,理解が一層深まります。


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