-野外観察の手びき-中通り・会津の地層と川原-103/231page
の近くで積もったことを示しています。
このがけをつくっている地層がたい積した洪積世の中頃,この附近は大きな湖の淵に近かったと考えられます。
2、川原のようすと流水のはたらき
(1)調べる場所
乙字が滝の見られる滝不動堂の近くの川岸
(2)川岸から滝のようすや水の流れを観察する。
1)足もとに注意して,川岸から川の全景をスケッチする。
2)流れによって,かたい岩盤がみぞ状にけずられ,水量の少ない季節では,その浸食されたみぞに沿って流れ,また,大雨のあとなど水量の多い時は,川床の岩盤一面が水面下にかくれ,小さなナイヤガラのような爆布が川幅一杯に見られるので,観察時に気付いたことをスケッチに書き入れる。
3)滝不動堂わきの川岸から観察される川のはたらきで,目につくのは,川床をけずるはたらきである。滝の手前では落差のため,流れも早くなり,そのため流れの下の岩盤をけずるはたらきが強く作用しているためである。