-野外観察の手びき-中通り・会津の地層と川原-108/231page

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体育館裏のがけからブールサイドにかけて

 2)地層の重なり方に注意して地層を書き入れる。その際,地層の色や,地層の中に見られる模様など,気付いたことを書き入れる。

 3)この高台は,これらの(A)層や(B)層が積もってできていることを理解する。

 4)また,プールの南側のがけにも地層が見られる。黒っぽい泥炭層が目につく。これらの地層は,体育館裏のどの地層に相当するのか,追いかけて調べる。

 このことから,地層は広がりをもっていることがわかる。
体育館裏のがけからブールサイドにかけて

プール南側の崖

(3)地層に近づいてその特徴を観察させる。

 (A)層は淡黄色の粗い砂層で,波のような模様で,互に斜交しています。この様な構造を斜交葉理と呼んでいます。このような地層は,扇状地や湖の淵のような所によくできます。

 また,注意して粒を観察すると,斜交葉理の下の粒は大きく,上になるにつれ小さくなっています。この様な現象を“級化がよい”と呼びます。このような地層は水中につもった地層と考えてよいことになります。

 (B)層は淡黄色をした粘土層ですが,いく分火山灰が混じっており,凝灰岩質粘土層と呼ばれます。

 これらの地層は鏡石一帯が大きな湖底であった,洪積世中頃に積もった地層で,泥炭層ができる頃は浅く,この一帯は湿地帯になっていました。


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