-野外観察の手びき-中通り・会津の地層と川原-119/231page
が理解できる。
(3)地層に近づいてその特徴を観察させる。
(A)層は粗い砂からできている地層で,部分的に1〜2cm大の硅石の円レキを含んでおり,また,うすい白っぽい疑灰岩質の粘土層をはさんでいます。これらのレキ層や粘土層は,斜め模様の斜交葉理を示しています。
(B)層は淡黄色の砂層で,白っぽい,うすい凝灰岩質の粘土層をはさんでいます。
(C)層は茶褐色の砂レキ層で,白っぽい,うすい凝灰岩質粘土層をはさんでいます。
これらの地層は第四紀の洪積世の中頃,県南一帯に広がる湖の底に積もった地層で,砂レキや,斜交葉理から,当時は湖の淵近くの環境であったと推定できます。
2、川原のようすと流水のはたらき
(1)観察する場所
新玉川橋近くの川原
(2)土手の上から川原の様子や水の流れを観察する。
1)土手の上から川の全景をスケッチする。
2)はんらん原や州,水の流れている幅など気付いたことを書き入れる。
3)(ア)の附近のはんらん原は流水でけずられていますが,(イ)の附近では州ができている。この違いはどうして生れたのか,話し合う。
(3)川原に下りて,流水のはたらきを調べる。