-野外観察の手びき-中通り・会津の地層と川原-136/231page
めの地層と出合い児童の地層の概念がくづれそうになります。
ここで,児童達に,どの順序に地層がつもったのかな?話し合わせることも大切でしょう。中学生にとっては,この場所は欠かせない好適地です。
つもった順序は(A)→(B)→(C)→(D)→(E)→(F)と考えられます。
(3)地層に近づいて,その特徴を観察する。
(A)層を指で触ってみよう。クレンザーのような感じがします。この地層は粘土と火山灰が混じって水中につもってできた泥質凝灰岩で淡黄色をしています、少し離れて見ると表面の風化から葉理が見られます。
(B)層は火山灰の混じった砂層で,砂の並び方が波模様のような斜めに交わる模様をもっています。この模様を斜交葉理と呼んでいます。
この(A),(B)地層は須賀川・矢吹一帯が大きな湖であった洪積世に湖底につもった地層です。その後,陸化し浸食をうけ,その斜面に(C),(D),(E)の風成層が斜面に沿ってつもりました。
(C)層は赤茶色のローム層で,うすい火山レキ層をはさんでいます。
(D)層は火山性の角レキ層
(E)層は茶色のローム層
(C)〜(E)の火山性の風成層がつもった後,浸食が進み,沖積世に入って,那須火山系の火山灰がつもり(F)層ができた。(F)層は最も新しいローム層になります。
2、川原のようすと流水のはたらき
(1)観察する場所
いずみかわばし
(2)土手の土から川原の様子や水の流れを観察する。
1)土手の土から川の全景をスケッチする。
2)川床に残っている岩盤やはんらん原,早瀬の位置など,気付いたことを書き入れる。
3)流れが大きく曲がっている附近