-野外観察の手びき-中通り・会津の地層と川原-142/231page
中生代末から始まった造構運動で,棚倉破砕帯と呼ばれる地塁状の破砕帯ができ,その地塁状の隆起部分を阿武隈山地にはさまれた低地は,新第三紀中新世の頃は海峡として太平洋につながっていました。ここで観察きれる地層は中新世の終り頃に海峡につもったものです。
2、川原のようすと流水のはたらき
(1)調べる場所
たかじょう橋
(2)土手の上から川原の様子や水の流れを観察する。
1)土手の上から川の全景をスケッチする。
2)川が曲がっている場所で,川原のあるのは曲がっている外側か,内側か。
(3)川原に下りて,流水のはたらきを調べる。
1)川原の(ア)の附近で,川原から対岸に進むにつれ深さはどうなるか。
2)川原の近くと,川原から離れた所とで,流れの早さはどうか。
3)橋の近くの川床に,川を横切るように亜炭層が見られます。その亜炭層が水の流れでけずられている様子など観察しよう。
(4)川原のレキを,調べる。
川原のレキや砂のつもり方が平均している竹やぶのわきの川原で,1m四方の方形枠を置き,この方形枠内に入っている長径5cm以上のレキを全て,ビニルシートに取り出す(表面に見えているレキのみ)。
1)大きさで分ける。
レキの大きさによって,5〜10cm,10〜15cm,15〜20cmに分け,その数を調べる。