-野外観察の手びき-中通り・会津の地層と川原-146/231page
層深まる。
山本不動尊
山本不動尊境内にはキャンプ場もあり,東白川管内の各校の遠足で訪れる機会も多い所で,境内を流れる川で,流水のはたらきが学習できる。
1、境内で観察される花こう岩
御尊像をおまつりしている,切り立った山体や境内のがけに見られる岩石は,八溝山系の北縁に当たる基盤岩の一つである花こう岩です。
岩石の表面は,岩石に含まれていた鉄分が酸化して茶褐色を帯びております。
また,露頭に近づいて観察すると,5〜8mm大のスリガラスのような粒が散点しています。それは石英の結晶です。一方,この石英の粒をうめるように,白っぽい不透明な部分が観察されます。それは長石と呼ばれる結晶です。その他,部分的に茶褐色の所がありますが,それは角せん石や黒雲母が風化している所です。この岩石は斑晶質の花こう岩で,中生代の白亜紀末の地殻の大変動の際,貫入してできた岩石です。川原には花こう岩のレキが多く見られます。
2、川原のようすと流水のはたらき
(1)調べる場所
キャンプ場前の川
(2)川が見通せる所から,川原の様子や水の流れを観察する。
1)川の全景をスケッチする。
2)川原や小さな中州,川岸のけずら