-野外観察の手びき-中通り・会津の地層と川原-161/231page
熱塩小学校
1、地層の観察
(1)観察する場所
日中大畑地内で山神社のがけ
(2)がけから離れて地層全体を観察する。
1)日中ダム工事用自動車に注意して,がけの地層が見通せる所に立って,がけの全景をスケッチする。
2)地層の色,地層の重なり関係,がけに見られる大きな割れ目(断層),水を含む地層など気付いたことを書き入れる。
3)この高台は(A)層や(B),(C)層が積もって,できあがっていることを理解する。
4)道路に沿って(A)層のでているがけを調べて,地層は水平方向に広がっていることを理解する。
(3)地層に近づいてその特徴を観察きせる。
(A)層は白っぽい2〜3cm大のレキを含み,固結してかたくなった角レキ凝灰岩と呼ばれる岩石からできています。この地層の内部は緑色をしていますが,表面は風化して淡黄色となっています。また,割れ目に沿って赤かっ色になっていますが,それは酸化した鉄の色です。
この岩石は海底火山の噴出物が海底につもってできた堆積岩です。
(B)層は20cm大の円レキからなるレキ層で,段丘性のたい積物です。レキの多くは,硬砂岩で,レキとレキとの間にすき間が多いので水を含む性質をもつ地層で,レキとレキとの間から地下水がしみ出ている所が観察されます。