-野外観察の手びき-中通り・会津の地層と川原-163/231page
4)がけにそって地層を追いかけてみよう。地層は水平方向に広がりをもっていることを理解する。
(3)地層に近づいてその特徴を観察させる。
(A)層は灰白色をした粘土層で,水がとおりにくい地層です。
(B)層は1cm〜15cm大の円レキからできている地層で,灰色のレキは安山岩のレキで,白っぽいのは流紋岩のレキです。このようなレキは川原で見かけられることができます。だからこの地層は川のはたらきでできた地層と考えられます。
また,(B)層はレキとレキとの間にすき間が多いので,雨が降った時など,地面にしみこんだ雨水がこのすき間にたくわえられます。(A)層との境から水がしみ出ているのが観察されます。
(C)層は砂からできている地層で,上部に5cmの厚さで白っぽい粘土の地層をはさんでいます。
これらの地層は第四紀の洪積世の頃つもった地層で,その後の地盤の隆起運動で段丘地形ができました。濁川をはさんで,両岸に対象的に段丘が発達しています。
川向いの岩尾部落に見られる白い倉の建っている面は,こちら側のどの面と同じでしょうか。
2、川原のようすと流水のはたらき
(1)調べる場所
濁川の橋の下流
(2)川の流れが見通せる土手の上から,川原の様子や水の流れを観察する。
1)土手から川の全景をスケッチする。