-野外観察の手びき-中通り・会津の地層と川原-170/231page
では,時間的に大きなへだたりがあります。
このような地層の重なり方を不整合といい,このでこぼこの境界面を不整合面といっています。
このがけで観察される砂やレキからなるB層は,川原のレキに似ています。また,下のA1〜A5の地層の表面のでこぼこは川のはたらきで,けずられてできたでこぼこで,B層の砂やレキは川のはたらきで上流から運ばれてきたもので,段丘性のたい積物です。
(3)地層に近づいてその特徴を観察させる。
A1〜A5層のつもった当時の湖底は不安定で,流速も一定しておらず,また,岸の近くになったり,岸から離れたりの自然環境でした。
A1,A5,A層中にレンズ状にはさまっている地層はレキ層で,レキは1cm〜2cm大の円レキからできており,A5のレキ層は水分を含んでいます。
A2層やレキ層をはさむA4層は砂がつもってできた砂層です。
A3層はやや粗い粘土(シルト)がつもってできた粘土層で,表面は風化すると細かく鱗片状になる性質をもっています。
B層は30cm大の円レキが厚くつもっているレキ層で,その中にうすい,暗茶色をした砂層が水平にはさまっています。
レキは花こう岩,硬砂岩,粘板