-野外観察の手びき-中通り・会津の地層と川原-218/231page

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南郷第一小学校

1、地層の観察

(1)観察する場所

 合同庁舎の対岸の道路ぞいのがけ
合同庁舎の対岸の道路ぞいのがけ

(2)がけから離れて地層全体を観察する。

 1)がけの地層が見通せる所からがけの全景をスケッチする。

 2)斜めに重なっている地層を切るように垂直方向に2本の岩脈が立っているように入っている。これらのようすや,地層の色,水分を含んでいる地層など,気付いたことを書き入れる。

 3)学校の対岸の山は緑がかった粘土質の(A)層や砂質の(B)層とがい堆性の(D)層がつもってできていることを理解する。
合同庁舎の対岸の道路ぞいのがけ

(3)地層に近づいて観察させる。

 (A)層は緑色を帯びた凝灰岩質の頁岩で,表面の風化面に葉理が見られます。

 (B)層は緑色を帯びた砂質凝灰岩で,およそ東西方向に広がっており,西に40°の傾きをもっています。

 (A),(B)層はともに緑色凝灰岩と呼ばれており,中新世初期に海底火山活動で噴出した火山灰や軽石等が,海底でつもってできた岩石です。

 (C)岩は(A),(B)層がつもった後,地面の割れ目に沿って併入してきたマグマが冷え固まってできた岩脈で,安山岩からできています。

 (D)層はがい堆性のもので,すき間も多く水分を含んでいます。


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