研究資料分類基準F-201習熟度別学習研究の手引き-001/96page

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1 習熟度別学習研究の視点

1 習熟度別学習と学習指導要領との関係について知りたいのですが。

 学習指導要領の改訂に当たって,教育課程審議会の示した四つの基本方針,すなわち,

(1)特色ある学校づくり

(2)生徒の個性や能力に応じた教育

(3)ゆとりあるしかも充実した学校生活

(4)勤労の喜びを体験させ,徳育,体育を重視する教育

のうち,とくに,(2)の「生徒の個性や能力に応じた教育」に対応するのが,習熟度別学習です。

 「高等学校学習指導要領」は,これをうけて,第1章総則第7款「指導計画の作成等に当たって配慮すべき事項」の6の(5)に,「各教科・科目の指導に当たっては,生徒の学習内容の習熟の程度などに応じて弾力的な学級の編成を工夫するなど適切な配慮をすること。」としていますが,この記述が習熟度別学習の直接の根拠といえます。

 また,後述するように,習熟度別学習が従来の能力別学習と区別され,能力の多様化に伴って強調されてきたこと,及び,高校生の学力の実態などから,それは,学力遅進生徒への配慮を当然含むものと考えられます。したがって,「高等学校学習指導要領」6の(6)「学習の遅れがちな生徒,心身に障害のある生徒などについては,各教科・科目等の選択,その内容の取り扱いなどについて必要な配慮を行い,生徒の実態に即した適切な指導を行うこと。」としている箇所もまた,習熟度別学習の根拠となり得るものといえます。

 しかし,習熟度別学習は,今回の明示によって,はじめて実施可能となった


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