研究資料分類基準F-201習熟度別学習研究の手引き-010/96page

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2 習熟度別学習と教育課程

6 習熱度別学習を構想する教育課程編成の基本方針は、どうあるべきでしょうか。

1 発想の転換をふまえた新教育課程の共通理解学校の課題は,教育目標によって解決の指針が与えられます。教育目標は,例えてみれば,舟の羅針盤に当たるものでしょう。教育課程編成の仕事は,ここから始まります。つまり、生徒の実態,地域の実態の把握によって,教育目標の重点化が行われます。この重点化によって,教育課程の基本方針が打ち出されてくるわけです。

 そして,この時点での教師間の共通理解ほど大切なものはありません。仮りに,教師が,教育課程の編成に参画するという自覚がないまま,編成方針が決まったら,教育の効巣は不十分なものに終わるでしょう。なぜなら,教育課程は,学校の教育活動の全体計画だからです。

 その共通理解も,新教育課程に向かって,教師の発想の転換をふまえた上でのものでなければなりません。高校教育は,こういう教師の姿勢からのみ,その改善の道が開かれるでしょう。

2 一人ひとりの学習を成立させる教育課程の編成次に,教育,課程の全体構想の中に,学習の個別化、わけても,「習熟度別学習が必要だ。」という観点で,教育課程の基本方針を立てる場合を考えてみましょう。そのためにはまず,生徒の学習の欠陥,またはつまずきの診断をして,一人ひとりの学習のつまずきを押さえた個別学習や,習熟度を押さえた習熟度別学習,場合によっては,モジュール方式など,自校の実態に即して可能な教育課程編成の工夫が必要です。また,指導法別学習,教材群別学習等が行えるような教育課程の工夫も大事でしょう。


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