研究資料分類基準F-201習熟度別学習研究の手引き-049/96page

[検索] [目次] [PDF] [前][次]

18 習熟度別学習のための授業の展開を,どのように工夫したらよいでしょうか。

 新しい教材について指導をはじめるために,まず第1にやらなければならないことは,その教授・学習目標の構造化を図り,目標分析を行うことです。

 目標分析の手順として次のような点があげられます。

(1)教科・学年の目標,教科の学習内容の構造化

(2)基本的指導事項の確認とその到達目標の明確化

(3)目標に到達するための教材要素の選定

(4)授業過程の設計

(5)毎時の授業過程における到達目標の設定

 第2に重要なことは,授業過程の設計です。授業展開計画については,到達目標は,同一と想定して指導しますが,結果として到達度が異なることの配慮が必要です。学習到達度の違いを予想し,基礎・基本目標,発展目標に組織化し,習熟度の多様化に対応するための分岐型コースを準備します。その際,到達目標を明確にし,それぞれに応じて下位目標を設定し,生徒の習熟度に応じた多様な補説の方法を準備しておきます。

 以上をフローチャートで示せば,図14のとおりです。

 図14について説明します。

(1)
図14 分岐型フローチャートの説明

 一つの教材を指導する前に,適切な評価ができるま

でに目標分析を行います。

(2)
図14 分岐型フローチャートの説明

 事前テストは,(1)で目標分析した下位目標行動を質問に置き換えて使用します。

 その結果により,1)補説では,レディネスに欠陥のある生徒に欠陥に応じた補充指導を行います。


[検索] [目次] [PDF] [前][次]

掲載情報の著作権は福島県教育センターに帰属します。