研究資料分類基準F-201習熟度別学習研究の手引き-048/96page
図13 授業過程の改善の例
治療的指導には,二つの場合が考えられます。第1は,目標とする内容そのものの理解が困難な場合,第2は,学習速度が遅い場合です。第1の場合は,学習内容の精選,とくに学習内容量を減らしたり,既習の学習内容までフィードバックして指導を行うことが必要になります。第2の場合は,補説や,繰り返し学習が効果的と思われます。いずれにしてもこれらの指導には,教科書だけによる教材では,理解させたり習熟させることは困難であると考えなければなりません。教師のアイデアによる自作教材などの開発や工夫が必要です。また,授業では,治療的指導と並行して発展的指導も行わなければなりません。したがって,学習形態については,とくに工夫をしなければなりません。
なお,この方法の「理論」・「実践」の文献として「完全習得学習の原理」(文化開発社)が役立ちます。