学級担任・H・R・Tのための学校教育相談入門-033/222page

[検索] [目次] [PDF] [前][次]

ア 養育過程でみられる身体異常

 ・幼児期から小学校時代にかけて小児ぜん息,夜尿がみられた。

 ・幼稚園時代担任から自閉症ではないかといわれたことがある。過敏体質や親の養育態度から心理的な緊張感が疑われる。

 ・性格的にも消極的で内向型,自分の意志が出せないためにかん黙状態にあったことが考えられる。

イ 主な欠席理由と休み方

 ・断続的または継続的に学校を休み,鼻血を出したり腹部痛を訴え,そのつど母親が学校に連絡する。開業医の診断では,自律神経失調症ではないかといわれるなど心因的な原因が考えられる。

ウ 親の登校刺激や,教師・友人の訪問に対する本人の反応

 ・登校刺激に対するパニック状態がみられ,親以外の人たちからの刺激も加わり,暴言,暴力をふるうなど心理的な緊張感が増幅されつつあり,本人の不安の対象や,不安によって生ずる行動の異常傾向を明確にする必要がある。

エ 休んだ時の状態や生活状況

 ・生活のリズムが若干乱れている。日中はテレビ視聴や,レコードをきいている。友人や教師からの電話がこないかと不安で,そのために心身の疲れを訴える。外出は避けている。夕食後の時間に本人に対する家族からの刺激が加わり,「死にたい」「入院して静かな時を過ごしたい」と考えることがよくあるという。このことから,本人の


[検索] [目次] [PDF] [前][次]

掲載情報の著作権は福島県教育センターに帰属します。