学級担任・H・R・Tのための学校教育相談入門-065/222page
第9章 学校における定期面接
1.基本的な態度
問題を意識していない子供はいるが,問題をもたない子供はいないといわれてる。悩みを解決するために,だれに相談するかという問いに対しては,友だちが圧倒的に多い。しかし,この友だちの次元で解決できるから教師と相談しなくてもよいと思ってはならない。
子供へ問題意識を喚起してやり,よりよい援助がなされなければならない問題が多いし,また,問題をもつ子供の行動を決定させるものは,教師と子供,子供と子供との人間関係が大きな影響を与えていることも忘れてならないことである。
学校は多忙である。しかし,その多忙な中で,十分とはいえないまでも,「話す時間をもつ」ことを基本として,教師と子供との好ましい人間関係の醸成をめざしたいものである。そういう意味で,子供との触れ合いを大切にしていく心構えを基本としてもたなければならない。
2.定期面接の例
教育相談週間とか,教育相談旬間といった学期1回の定期面接を年間教育計画に位置づけている学校が多くなってきているので,例をあげて説明する。
(1)職員会議への原案提出
1.面接の意義について
(1) 何でも話し合える暖かい人間関係の確立をめざす。
(2) 自己理解の援助をめざす。
2.基本的な教師の態度
(1) 今後話し合いを続けていくためのラポートづくり。
(2) 子供のもっている問題の確認。
(3) 自分の問題を解決しようとする意欲づくり。
(4) 問題を意識していない子供に対する手だて。