学級担任・H・R・Tのための学校教育相談入門-131/222page

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形成過程(生育史)  ・命令,支配,干渉などによ り,親の枠組の中に子供をはめこみ育てたために自主性の発達が妨げられている。
○乳幼児期の生育史に問題がみとめられる。
 ・1〜3歳時に探索行動としてみられる「いたずら」や 2〜4歳時にあらわれる「 第一反抗期」などが,ないか,よわい状態である。
 原因としては,両親が,抱いたり,あやしたりすることが少なかったことや,親自身が,「いたずら」に対してきびしく接していたことなどが考えられる。
 ・自己主張が弱く,「けんか」 などもやらないで育ってい る。
 ・1歳半から2歳半頃までにみせる,後追い,ひざのり布団もぐりなどの親に対しての「甘え」も少ない。
〈幼稚園時代〉
 ・過保護,溺愛といった親の養育態度の問題が,依存的でわがままな性格をつくり登園拒否をおこしている。
 ・集団生活をしていく上でのルールを守れない。
〈小学校中学校〉
 ・3〜4年生になり学習に対しての抵抗が強くなる。
 ・知的学習に熱心な親の養育傾向から体育や身体を動かすことを嫌うような子供になる。
 ・友人と遊ぶ楽しさ,遊びを通してのルールになじめない。などの問題から登校拒否をおこすようになる。
<思春期以降〉
 ・天体望遠鏡,カメラ,プラモデル,レコードなど物や金との交換をよくやる。
 ・社会に出ても,不平や不満が多く,すぐ職業をかえる。


(3) 登校拒否の一般的経過(発症から登校開始まで)

登校拒否という症状は,「学校に行かない」という行動によって,自己の内的均衡を保とうとする行動であり,自らの精神的苦痛から自我を防衛しようとする自然の反応と考えることができる。登校拒否は結果として種々の症


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