学級担任・H・R・Tのための学校教育相談入門-153/222page

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には,最近,心身症が増えてきているので,養護教諭を参画することができるようにしなければならない。

(2) 事例研究会の機会

事例研究会は定例化することが望ましい。学年会議は週(月)計画表により固定化されている場合が多いようであるので,この学年会議のつど,一定の時間(最低30分は必要)を事例研究のために確保したい。

定例化することの意義は,

○ 生徒理解についての教師の意志疎通を図る。

事例は,いわゆる「問題児」に限定する必要はなく,学業'健康・進路など,広く子供の実態に即した話題を選べばよい。いわば,日常の小さな問題を問題として意識化することが大切である。

○ 回数を重ねて事例研究を深める。

ひとつの事例を一回の事例研究で処理できないことが多い。そこで,次回までの課題は何かを明らかにして,それぞれ実践し考えたものをつみ重ねるのが,すぐれた方法である。

(3) 事例提供者の心がまえ

 1) 資料は事前に印刷などをして,参加者に配布しておく。こうすることによって,事前にお互いが資料に目をとおしておくことができ,質問の時間なども節約できる。

 2) 資料をまとめる場合,自分の学校として,ひとつの共通の形式をくふうすることによって理解しやすくなると考える。なお,子供の状態像を浮きぼりにすることができるような形式であってほしいことは論を待たないところである。

 3) 子供の発言と,それについて自分が感じたこと,解釈したことは区別しておかなければならない。

 4) 発表時間はなるべく短く,要領よく話すように心がけなければならない。時間が短いと,意がつくせないとの感じをするだろうが,質問の時間があるので,時間内に終わるようにしたい。

 5) 発表は,事前に配布した資料をそのまま読みあげるのではなく,資料


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