中学校技術・家庭科研修講座資料材料試験機の使い方-010/26page
わせる。置き針を零点にもどして指針に重ねる。
8)荷重―自記記録装置の記録ドラムに記録紙をはさみこむ。
(2)試験
1)負荷速度制御ツマミを静かに右に回し,指針を見ながらゆっくり荷重をかける。
2)荷重を増すと,指針もゆっくりと荷重増加を示すが,S15Cの試験片の場合は,ある荷重で指針が一時停止してから荷重の変動を示す。この指針が最初に停止した点の荷重を読みとる。つまり,上降伏点の荷重を降伏点の荷重Fsuとして測定する。(図3-2)
図3-2 荷重―伸び線図
3)さらに荷重を増すと,指針は降伏点をこえ除々に荷重増加を示すが,再び一時停止する。この点が最大引張荷重で,やがて指針は荷重減少を示す。この瞬間から試験
片平行部にくびれを生ずるので,試験片をよく観察する。
4)荷重が減少して間もなく,試験片は切断し,指針は急に0にもどる。ツマミを回して,クロスヘッドの上昇を止める。置き針の最大引張荷重を読み取り,記録する。
5)チャックをゆるめ破断した試験片をはずす。
6)負荷速度制御ツマミを圧力油排出の位置に回し,クロスヘッドをもとの位置にする。
7)油圧ポンプスイッチ,メインスイッチを切る。荷重―伸び記録紙を取りはずしてもとにもどす。
(3)試験片の測定
1)試験片の両破断片の中心線が一直線上になるように注意して破断面をつき合わせ,破断後の標点距離をノギスで測定する。
2)破断部の直径をノギスで測定する。