親と教師の教育相談室-008/201page

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8.車酔いをなおすには
【問い】小6の娘ですが,車酔いがひどく困っています。5月には修学旅行もあるので心配です。何かよい方法はないでしょうか。

【答え】車酔いは,乗り物に体が急速に上下,前後,回転などのいりまじった揺られ方を受けることで平衡器官のはたらきが乱れ,それが内臓器官の働きを乱して,吐く,頭痛などを引き起こす現象です。
お宅の子供さんのように乗り物に弱いと,楽しいはずの遠足や修学旅行も,不愉快や苦しみとなり悩んでしまいます。さらに,周囲の人にも迷惑をかけるので,かえって気を病むことにもなります。
車酔いは一般に,神経質や臆病,不安傾向や暗示性の高い子供がなりやすく,胃腸が弱っていることも影響するようです。また,車の排気ガスからくる不快臭,高い温度や湿度,空気の不良,視野の複雑な動きなども車酔いの原因になります。
以上のように,車酔いは,身体的,精神的な反応異常と深くかかわっていることが考えられます。そこで,この両方から対応することが必要になると思います。
一応,家庭での対応策として,次のことを試みてください。1)長時間乗車の場合は,睡眠不足や胃腸障害のないように注意する2)乗車前の暴飲暴食をつつしむ2)座席は揺れの少ない換気のよい場所を選ぶ4)ブランコ,鉄棒,マットなどの回転系の運動で,平衡器官になれを与えておく。
次に,親の態度も問題になります。過度の心配や気づかいよりも,むしろ「車酔いはしない」という暗示を与える事の方が予防になります。
また車酔いには,催眠療法なども効果があると言われています。一度,専門医に診察してもらい,心身の健康状態や薬の使用などについて適切な指導をお受けになることもおすすめします。


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