親と教師の教育相談室-029/201page

[検索] [目次] [PDF] [前][次]

28.指しゃぶりをやめない子
【問い】6歳の男子。4月から小学校に入学しますが,指しゃぶりが続いて困っています。見つけたときは厳しくしかったり,注意していますが,なかなかなおりません。やめさせるのにはどうしたらよいでしょうか。

【答え】指しゃぶりは2,3歳ごろまで,ごくふつうに見られることですが,5,6歳になれば,ほとんど自分からやめてしまうものです。お子さんのように習慣化して続く場合もあります。どんな子供に起こりやすいかというとおとなしく引っ込み思案で神経質だったり,自分の感情をすなおに表現しない子供に多く,また,親の愛情の不足,放任,干渉過多,祖父母のでき愛などの条件下にある子供などと言われます。また,どんなときに起きるかというと1)困った,恥ずかしいなどで精神的な緊張のあるときなどに,その緊張を解消するための場合2)たいくつなときやつまらないときなど,心理的欲求不満に対する代償3)親や周囲の人々の注意を引くための手段として親の顔を見ながらニヤッと笑って指をなめる場合…などがあります。以上のことから指導にあたっては,子供自身になおそうという気持ちを起こさせることが大切です。しかってやめさせようとするやり方では,ほかの好ましくない習慣をつくるだけです。子供自身が安心できるやり方で,愛情深く根気よく接してやることです。例えば,遊びや作業で気分を転換させたり,活発な戸外運動をさせることなども効果があります。親や周囲の人々が,うるさく注意しないことも大切です。


[検索] [目次] [PDF] [前][次]


掲載情報の著作権は福島県教育センターに帰属します。