親と教師の教育相談室-053/201page

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52.友だちにいじめられる子
【問い】わが家の長女は小学4年生です。このごろ,友だちにいじめられるので学校に行きたくない,と言い出して親としては困っています。どう配慮したらよいでしょうか。

【答え】一般に友だちにいじめられやすい子のタイプは1)身体的,精神的発達の遅れぎみな子2)幼い時から遊び友だちもなく,社会性の発達の遅れている子3)周りの友だちのことまで気を配ることができず,自己本位にふるまいがちな子…などがあげられます。まず,学級担任の先生に相談し,よく観察してみて下さい。
1)や2)のように発達が遅れぎみの子の場合には,劣等感を持たせないように配慮しながら発達を促進してやらなければなりません。例えば,担任の先生にお願いして,個人的に指導していただく,仲間として受け入れられるように周囲の態勢を整えていただく…などです。また,親としては,家庭内の仕事を分担させて援助・指導しながら行動に自信をつけさせ,さらに一緒に遊びながら体力や気力をつけてやる…などです。
3)は,子ども自身の性格に問題があるケースです。わがままな子は集団では孤立します。このような子はどちらかといえば,過保護,でき愛,期待しすぎなど親の養育態度から知らず知らずのうちに身勝手になり,協調性が乏しくなります。これによって敬遠されたり,いじめられたりするわけです。3)の場合なら家庭での養育態度を反省して下さい。そして子どもとよく話し合いながら指導する必要があります。その際には次の2つに留意して下さい。
いじめられる原因を友だちに求めないで,自分がつくっていないかを見つめさせる。友だちを大切にし,約束は必ず守る誠実さを身につけさせる…。とにかく友だちから信頼を得る努力こそが,よい友だち関係をつくる第一歩なのです。


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