親と教師の教育相談室-071/201page

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70.夢精の指導法は
【問い】中2の男の子が,ある朝「パンツにねばねばしたものがついていて,気持ちが悪い」と言いました。とっさのことで返答に窮しましたので,どのようにすればよいのでしょうか。

【答え】目がさめた時,下着にねばねばしたものがついていたりすると,病気ではないか,異常ではないか,あるいは自分だけなのかなど心配しがちです。幸い,お子さんは下着が汚れたことを知らせ,何が起こったかを質問していますので,お母さんは「大人になると,そういうことが時々あるものよ」と言って,それが精液であることを教えるべきでしょう。この時,不安そうな,いやな顔をしてはいけません。
多少なりとも,予備知識をもった子や,恥ずかしがりやの子は,ありのままを報告しないでしょう。そして,自分の物は自分で洗うからいいとか,洗たく物を出す時に,恥ずかしそうに出すこともあると思います。その時,お母さんは明るくさりげない態度で「シャツもパンツも同じ下着よ。一緒に洗ってあげるよ」「男の子はみんなそうなんだよ」とか「健康だっていう証拠よ」などと言って,不安を取り除いてあげて下さい。
お父さんが話して聞かせるなら「たまったものが余って出るのは当たり前さ。ただ,こいつ,おしっこと違って,ねむっている間に,予告なしにとび出しちゃうから具合悪いよナ」くらいは言っておきたいものです。
いうまでもなく,男の子にとって,父親は最も信頼できる経験者です。声変わりなどに気づいたら,お父さんは入浴時や散歩時などの機会をとらえ,さりげなく話しておくのもよい方法だと'思います。
このほか,夢精による不安や悩みの解消,体が大人に近づいていることの自覚や責任などについても指導したいものです。


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