親と教師の教育相談室-088/201page

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86.食事の行儀が悪い子
【問い】小学校1年の男子ですが,食事のときの行儀が悪く困っています。行儀をよくさせるには,どうしたらよいでしょうか。

【答え】身のまわりの日常の作法は幼児期に,しっかりしつけないと,なかなか思うようにならないものです。親が子どものとき教えられたしかたを,そのまま子どもにしつけるのではなく,現代の考え方や,方法をよく理解し,子どもの納得する方法でしつけていく必要があります。たとえば,親には,子どもが食事中に,楽しげに話したり,笑ったりするのは行儀が悪い子とみえるかもしれません。いまの子どもは,幼稚園や小学校でも,友だちと仲よく,楽しく食事するように教えられています。
ご質問では,具体的にどのようなことをさして行儀が悪いとされているのかわかりませんが,ふつう,足をゆする,食器をたたく,からだを動かす,むやみに音をたてる,など考えられます。そうではなくて,ただ話したり,笑ったりすることを悪いとするならば,親の考え方自体に問題はないでしょうか。
食事作法のしつけ方としては,親が正しい食事のしかたを示すことが何よりもたいせつなことです。子どもは知らず知らずのうちに自分のものとして体得していくものです。
次に,食事についての考え方ですが,朝食はとかく,落ちつかず,ささいなことから気まずい思いをすることもありがちです。1日のスタートにふさわしい,さわやかさ,夕食は,家族とともに,幸せに過ごせたことに感謝しながらの,一家団らんのゆとりのあるひと時でありたいものです。食事を通して,家族がたがいに敬愛しあい,よりよい家庭を築こうとする心なごむ機会となり,子どもの人格形成にとっても,たいせつな体験の場と考えたいものです。

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