親と教師の教育相談室-087/201page

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85.食事の好ききらいが激しい子
【問い】小1の子供の母親ですが,よその子供に比べて好ききらいが激しいようで心配です。よい指導方法を教えてください。

【答え】好ききらいは普通どの子供にもあるものです。しかし,たいていは栄養に過不足のないように選んで食べているものなのです。たまたま親が食べさせたいと思ったものを食べないとか,親の好きなものを食べないとかいう場合にそれが気になるもので,親の身勝手もあるのです。
その証拠に,好きらいをする子供のお母さんを調べると,けっこう子供よりも好ききらいをしているものです。親の好きなものしか食ぜんに並べないで,子供が食べないといってしかるのはあまりにも勝手すぎます。
食事のとき,食べさせようとして親がいらいらすることは,子供に食事をおっくうがらせてしまい,食欲すら減退させてしまいます。和やかに談笑しつつ,知らないうちに食べてしまうことが本当の食欲といえましょう。
ちょっと食べ物に手を加えてみる,例えば,おにぎりやおすしにするとか,家で食べるときにも弁当箱を使ってみるのも子供の気分を変え,食欲をそそって好ききらいをなくさせるものです。
また,一人っ子の食欲不振や偏食はよくみることです。これはおとなの中で,やいのやいのといわれながら”食べさせられる”からです。それに対して兄弟姉妹の多い子はよく食べます。ですから一人っ子の場合などには元気のよい友だちをたまに招き,一緒に食べさせることもよいでしょう。
もちろんこの場合であっても「○○ちゃんはあんなに食べる。あなたも負けずに食べなければだめよ」などと説教してはなりません。食べなくてはしかられると感じて胸をつまらせることのないように親として心がけたいものです。


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