親と教師の教育相談室-121/201page

[検索] [目次] [PDF] [前][次]

119.「年号」の上手な覚え方
【問い】中学1年の娘は,社会科,とくに歴史の勉強がきらいです。その理由をたずねると年号が覚えられないからといいます。年号を覚えるよい方法があるでしょうか。

【答え】一入ひとりの顔が違うように,年号の覚え方も人によって違います。したがって他人の覚え方を参考にして,自分に合った方法を見つけ出すことが大切です。参考のために1つの例を紹介します。
1192年は,源頼朝が征東大将軍に任命された年です。市販されている略記のための年表などによりますと,年号に意味づけをして覚えるようにしています。つまり1192を”イイクニ”と読み,頼朝は征夷大将軍になって幕府政治を進め,武士にとって”良い国”をつくったと意味づけするわけです。このようにすると無味乾燥と思われた年号も,意味のあるものとして楽しく覚えることが出来ます。
しかしこれまでも覚えることの出来ない人が,多いようです。といいますのは,意味づけされた”良い国”が思い出されないのです。他人が意味づけしたものは覚えにくく,忘れやすいものです。それに対して自分で意味づけしたものは愛情がわき,覚えやすく忘れにくいものです。1192年のように,教科書の本文から重要と思われる年号を選び,頼朝が征東大将軍になったなどという内容を考えながら意味づけしてみてください。
他人はわからなくても,自分にさえわかればよいのですから,多少無理な意味づけをしてもよいと思います。そして覚えた年号を友だちと確かめあったり,カードを利用したりして,忘れることを防止するとよいでしょう。最後に最も大切なこととして「年号を覚えるのはきらいだ」という気持ちを捨て去ることをおすすめします。

[検索] [目次] [PDF] [前][次]

掲載情報の著作権は福島県教育センターに帰属します。