親と教師の教育相談室-152/201page

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150.無器用さを克服させるには
【問い】ことし中学2年生になったわが家の長男ですが,手先が不器用なのか,製作を伴う技術・家庭科が不得意で,課題を出されても自分でやろうとしないため,ときには主人が見かねて手伝って仕上げることがあります。進んで自分からやるようにするにはどうしたらよいでしょうか。

【答え】手先の不器用が原因で,この教科をきらいにしているようですが,このように不器用な生徒が年々増えていることは事実です。ちなみに果物の皮がむけない,エンピツがよく削れない中学生を調べたところ,10人中約3人の割合でいることがわかり,大変,関係者を心配させています。
そこで,この教科に興味をもって積極的に取り組ませる方法として考えられることは,きらいな原因が不器用だけなのか,担任の先生と連絡を密にして,原因をあきらかにして適切な助言をあたえることが肝要かと思います。
特に家庭に持ち帰った課題については親が見かねてつい手をだしてしまうことがよくあります。
こうした間違った親の援助は絶対にさけなければなりません。自力で完成するまで,適切な助言と励ましをあたえ,気長に見守ってやることです。
そこで,できた作品についてクギの打ち方一つでも良い点を見いだして称賛し,自信をつけてやれば次期の製作には意欲的に取り組むようになることでしょう。
できれば,休日などを利用して,家族全員で簡単な棚づくりなどをして,労作活動の楽しさを体験を通して教えていくことも一つの方法です。
手元の機能は訓練によって大きく影響するので,日常生活のなかで,努めて工具を使用する機会と場をあたえて,製作に対し自信と興味を少しずつ持たせるようにしてください。

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