親と教師の教育相談室-170/201page

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167.家出をした娘への接し方
【問い】高校2年の長女が家出をしました。1週間後に連れ戻しましたが,家出の理由を問いただしても答えません。またとび出されはしないかと気が気でありません。親としてどう対処したらよいでしょう。

【答え】お尋ねの文面には詳しいことが書いてありませんので,原因がはっきりつかめませんが,家出をする子どもの心理には1)逃避型(家庭や学校などいやな場面から逃れるため)2)欲求指向型(親から離れて自分の可能性をためしてみるなど)3)無目的型(友達の家に遊びにいき,帰りそびれ,本人自身には家出という意識はない)4)手段型(ステレオを買ってくれないと家出するなどと,甘くなった親の態度を逆手にとったもの)5)あこがれ型(タレントにあこがれるなど)6)その他同せい型,遊び型などのタイプがあります。
お子さんはどのタイプにあたるか考えてみて下さい。もし家出が1)の逃避型で,しかもその原因が家庭にあるとするならば(ア)夫婦げんかが絶えず,子どもに対する両親の態度がバラバラであった(イ)勉強や友達などに対しての干渉が強かった(ウ)他の兄弟姉妹と比較されてきた…などのことがなかったでしょうか。
このような場合(ア)夫婦の仲を良くし両親が一致して子どもにかかわる(イ)子どもの気持ちを大切にし,親の考えでしばりつけない(ウ)兄弟姉妹と比較せず1人の人間として受け入れる…などを改善策として考えられてはと思います。
高校生の年代は外面も内面も激しく変化する時期です。家庭は子どもにとって何でも相談できる精神的安住の場であることが大切です。特に女子の家出は性犯罪の被害を受けることが多いだけに心配です。親の気持ちが必ず子どもに通じるという信念のもとにお子さんにかかわって下さい。

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