親と教師の教育相談室-192/201page

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189.「創意の時間」とは
【問い】中一の男子の母親です。最近子供たちの会話の中に「ソーイの時間」ということばを耳にしますが,どんなことを勉強しているのでしょうか。

【答え】このほど文部省の学習指導要領(どの学年ではどの程度学習するかを決めた基準)が改められました。
これは従前のものがやや程度が高く,量も多い傾向があったため,入試競争とも相まって,学習に不適応な生徒を多く生み出してきたことへの反省によるものです。新しくなった学習指導要領の特徴は,人間性豊かな児童生徒を育成するために,生徒一人ひとりが「ゆとりある,しかも充実した学校生活」が送れるよう,学習内容で約3割,授業時数で約2割(1週4時間)の削減をしたのです。
そして,削減された時間の使い方については特に基準を設けず,各学校の自由裁量に任されました。したがって,各学校においては週に1,2時間程度を「創意を生かした教育活動の時間」として,その時間の有効な使い方に工夫をこらしています。
この時間の活用例としては勤労体験活動や体力増強活動,生徒の悩みを解決するための教育相談や先生と生徒,生徒同士の語らいの時間などがあり,各学校とも生徒が学校生活に潤いとゆとりが持てるよう知恵をしぼっているところです。この時間の活動を通して,先生と生徒とが深い信頼関係で結ばれ,充実した学校生活が送れるよう期待されています。
お子様の通っている学校でどのような活動が計画されているかははっきりしませんが,多分「創意の時間」としてこのような趣旨の活動が行われていると思います。この時間のもつ意味をご理解いただき,さらに一層のご協力を願いたいと考えます。

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