小学校「福島県標準学力診断検査問題」による学力分析報告書1983-025/099page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

観点[2](文字を書く)について
○観点正答率の82%は、観点[1](文字を読む)の84%に次ぐ高率である。平仮名、片仮名、漢字のいずれも正答率が高く、特に問題点はなかった。ただし、簡単な文字についても、しんけんに取り組ませるように心がけたいものである。
○言葉遊び(ゲーム)などを多く取り入れて、書くことに喜びをもたせ、おっくうがらずに文字を書くという生活習慣を身につけさせたいものである。
○個人の能力差が出てくるときでもあるので、指導の個別化を図り、初期の段階から落ちこぼれないように十分注意して指導に当たっていくのが大切だと思われる。
観点・小問ごとの分析 対策の視点
[3]語句を読む
一、語句の使い方がわかる ウの「すまして」(87%)が正答だが、エの「ひらいて」やイの「こすって」などの誤答も10%を越えている。
○教師の言葉が生きた言語環境の大きな位置を示す。「目を閉じて、耳をすまして聞いてごらんなさい。」というような日常の言語活動を重視した語句指導を進めることも大切であろう。
二、文脈にそって、語句の意味がわかる
1の「さっそく」は、81%の正答である。誤答の大部分は、アの「ぼくは、さっそくあたたかいはるがすきです。」である。 2の「ようやく」は、84%の正答である。誤答の大部分は、イの「さくぶんが、ようやくできません。」である。
○1年生の場合は、辞書的な意味を理解させることではなく、文脈にそった語句の意味を感じとらせたい。 そのために、多くの短文による用例を示し、理解を図るのが効果的であろう。
三、対義語がわかる
1の「あたらしい」の対義語は、「ふるい」(69%)が正答である。誤答では、アの「うつくしい」、イの「よごれた」が多い。 2の「ひろい」の対義語は、「せまい」(55%)が正答である。45%が誤答ということになるが、アの「おおきい」、イの「ちいさい」が大部分である。
○低学年(特に1年生)の場合は、単なる一方的な指導にならないようにし、語句指導をゲームの中に取り入れるのも大切であろう。

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]


掲載情報の著作権は福島県教育センターに帰属します。