小学校「福島県標準学力診断検査問題」による学力分析報告書1983-038/099page
観点・小問ごとの分析 対策の視点 [2]文字を書く
一、漢字を正しく書く
正答率は、1.「鳴く」が86%、2.「午後」が79%、3.「黄色」が64%、4.「電話」が71%で、熟語の正答率が低い。 誤答例としては があり、点画の不正確なものが目立つほか、あて字もみられる。○漢字を正しく書く指導に当たっては、漢字のもつ意味と結びつけながら、字形、筆順を正しく理解させることが必要である。熟語として取り扱ったり短文の中で使用させたりして、繰り返し練習することで定着を図っていきたい。 二、送り仮名に注意して漢字を書く
正答率は、1.「明るい」が89%、2.「教える」が73%である。 「明るい」では、「赤るい」 など漢字の誤りと、「明かるい」のような余分な送り方がみられ、「教える」では、「孝える」など漢字の誤りが大部分である。○漢字を練習する場合、送り仮名は漢字の訓読みに付随させて指導することが効果的であろう。提出される漢字ごとに、漢字の読みの部分と送り仮名の部分とがあることを理解させ、正しく書けるようにしたい。 三、筆順に従って正しく漢字を書く
正答率は、1.「馬」が68%、2.「書く」が76%である。 「馬」では、第3画の縦画が先の原則、「書」では、つらぬく縦画は最後の原則が理解されていない。○新出漢字の筆順指導に当たっては、机上や空間に指で大きく書かせるなどの練習を取り入れ、一字一字の筆順が確実に身に付くようにしていきたい。 観点[2](文字を書く)について
○観点正答率は66%である。小問の比較では「筆順に従って漢字を書く」の正答率がやや低い。
○漢字を書く指導に当たっては、常に漢字のもつ意味と結びつけながら、字形・筆順に気を付けて書くことを習慣づけるようにしたい。また、繰り返し練習させる際にも、その漢字を含む熟語作りや短文作りなどを通しながら、字形や筆順の確認をしていく必要があろう。