小学校「福島県標準学力診断検査問題」による学力分析報告書1983-055/099page
観点・小問ごとの分析 対策の視点 [3]語句を読む
一、対義語がわかる 1.「手をふり上げる」⇔「手をふりおろす」(86%)、2.「ごみをひろう」⇔「ごみをすてる」(83%)である。 誤答の例は次の通りである。 「ふり上げる」⇔「ふりまわす」 「ひろう」⇔「とる」○対義語は教材にそのどちらかが出て来た時にいっしょに教えると、語いふやし、また、その一方の語の理解をいっそう深めるであろう。
○児童が経験的にふれている言葉を積極的に取り上げて、対義語について関心を向けさせることも大切である。二、類義語がわかる
1.「道路」(71%)については、「あるく」とした誤りが多い。 2.「病気上(51%)はrいしゃ」「やすむ」「ねる」の順で誤りがみられた。ここでは、「やまい」という同じ意味をもつ語があまり理解されていないことがわかる。○指導に当たっては、場や相手によって使い分けられることを知らせたり、語感の違いに気付かせたりすることが大事であろう。
○ふだんの授業の中でも意味が同じだったり、よく似ている語を言わせたりすると、語句も豊かになるであろう。三、語句の意味がわかる
1.「ひやかす」(70%)は「こまらせる」、2.「なんとなく」(51%)は「すこし」「とても」、3.「しだいに」(84%)は「ゆっくり」という誤答が多かった。○教材文に出てくる新しい語句については、本文の文脈の中で理解を図るとともに、短文で示して意味を考えさせることも大切であろう。 また文章を書くときには、理解した語句を正しく適切に用いられるよう指導したい。 観点[3](語句を読む)について
○観点正答率は71%で他の観点に比べてよい結果を示している。しかし、細かに見ておると、高いものと低いものがあり、指導の一貫性がほしい。 語句の指導は言語事項の中でも重要であるので、他教科においても、児童の語いが豊かになるような指導を図りたい。 類義語については、授業の中で、特に取り上げて指導し、練習させるという方法がとられてもよい。