理科学習指導資料高等学校「理科2」の指導-013/139page
2.力の概念その2
1 ねらい
力の概念を正しく理解させるため,特に作用と反作用,および摩擦力を取り上げ,力の概念についての知識を深めていくことにより物理現象について興味をもたせたい。
2 準備
木片,木板,ガラス台,ガラス板,斜面,ゴムひも,つるまきばね,おもり,スタンド
3 実験
〔実験1〕 作用と反作用
(1)方法
1)スタンド A,B を図のようにたて,ゴムひもをつけた一方を a の滑車に,フックをつけた他方は b で固定する。
2)おもりを数個さげて,ゴムを引きのばす。
3)スタンド C を用意して,滑車の高さを同じにして両端にフックのついた糸を滑車にかけておく。
4) c の滑車の糸の一方を b のゴムひもののフックに,他方には左側と同じ個数のおもりをつるし,スタンド b を静かにぬくとゴムひもの伸びはどうなるか。
図1
(2)結果と考察
1)この実験で,ゴムひもおよびスタンド a,c の滑車にはたらく力のうち,つりあっている力および,作用・反作用の関係にある2力をそれぞれ図示せよ。
2)まっすぐな針金(ゴムひも)も一種のばねと考えてよい。特に鉄の針金は鉄の原子がきれいに並んでいると考えて,一端を棒に結びつけ他端をひっぱったらどうなるか。次図を見て考えをまとめてみよ。
[研究] 同じばね定数をもつ2つのばねを図のように直列につないで,一方の端を手でひっぱるとき2つのばねはそれぞれどのように伸びるか。(図2)
図2
(1)
AとBは同じくらいのびる
(2)
Aの方がBより多くのびる
(3)
Bの方がAより多くのびる