理科学習指導資料高等学校「理科2」の指導-014/139page
〔実験2〕 摩察力
摩擦力の存在を調べるにはどのような実験をすればよいか。
[その1] 摩擦の実験
(1)方法
1)測定する木片の重さをばねばかりで測る。
2)水平な木板の上に木片をのせ,ばねばかりをまっすぐ静かに引きながら,その目盛りに注意して木片が動きだすときの目盛りを読む。(図3)
3)木片の接触面をかえて,同様に測定し静止摩擦係数を求める。(図4)
図3
図4
\ 木片と板の接触面積 S1=42.1cm2 S2=18.7cm2 1 124 124 2 123 123 3 125 125 4 123 125 平均 124.1 124.3
(2)結果と考察
1)木片の重さが 230gw のとき,静止摩擦係数は 0.54 になる。
2)摩擦力の生ずる原因として考えられるのは何か。
3)この実験よりどんなことがわかるか。
(3)留意点
1)木板にのせる木片の位置を一定にしておくとよい。
2)この実験では,木板と木片の木目を互いに平行にして測定したが,木目が互いに直角になるようにしたらどうなるか。
3)ガラスの最大摩擦力の測定のときは,ガラス台として鏡を,ガラス片としては写真の乾板を数枚重ねて使用する。
<研究> 日常生活の中で,摩擦力がブレーキとして働くときと,摩擦力の反作用を推進力として働かせるときがある。どんな場合か。
<研究> 水平な地上面に重さ 100kg の石がある。この石を水平に動かすには,どれだけの力が必要か。下の答えのうち正しいものに○をつけよ。
まさつがあるとき
ア.100kgw より大きい力が必要である。
イ.まさつ力より大きい力が必要である。
ウ.まさつ力に 100kgw を加えたものより大きい力が必要である。
エ.まさつ力あるいは 100kgw のうちいずれか大きいほうよりも大きな力が必要である。
オ.まさつ力に 100kgw をかけたものよりも大きい力が必要である。
←水平に動かす