理科学習指導資料高等学校「理科2」の指導-027/139page

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 4)断熱効果を高めるために,サーモカップは二重にする。使用するサーモカップとしては,容量 300〜350ml 程度のインスタントラーメン用のもの等が適当である。
 5)三角フラスコに十分な水と沸騰石を入れピンチコックをあけた状態で加熱し沸騰させる。沸点に達して蒸気が発生しだしたら,ピンチコックをしめ,蒸気誘導管に5分間蒸気を導く。
 6)ピンチコックを開いて,蒸気誘導管中の水滴を除いた後,再びピンチコックをしめる。
 7)乾燥させたサーモカップの質量(m1)を計る。
 8)サーモカップにおよそ300ml の水を入れ,全質量(m2)を計る。
 9)蒸気を通す前の水の温度(t1℃)を計る。
 10)蒸気を通し,水温が初めの温度より,およそ,15℃程度上昇したら,誘導管の先端から,サーモカップもはずし,よくかく拌した後水温(t2℃)を正確に測定する。
 11)次に,全質量(m3)を計る。
 12)この実験は5回繰り返す。
水の気化熱を測定

(3)実験結果と考察

 1)実験結果を記入する。
実験回数 サーモカップの質量 サーモカップに水を入れたときの全質量 初めの水の温度 蒸気を凝縮させた後の水の温度 蒸気を凝縮させた後の全質量
1 11.49 316.3g 19.1℃ 35.7℃ 324.9g
2 11.2 320.7 19.1 33.7 328.3
3 11.4 322.8 19.1 33.5 330.4
4 11.3 315.9 19.1 35.6 324.4
5 11.2 321.0 19.0 37.7 330.9

 2)実験結果より気化熱を算出する。
実験回数 水の量 凝縮した水蒸気の量 水の温度差 蒸気の温度差 気化熱
1 304.9g 8.6g 16.6℃ 64.3℃ 524.2cal/g
2 309.5 7.6 14.6 66.2 528.3
3 311.4 7.6 14.4 66.5 523.5
4 304.6 8.5 16.5 64.4 526.9
5 309.8 9.9 18.7 62.3 522.8

気化熱を算出する式
  気化熱(cal /g)=(m2−m1)−(m3−m1)(100−t2)/m2−m1
 3)実測した気化熱と文献値を比較し,その差の原因を考察する。


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